第二十四章

ヘンリーは必死に私の手を握りしめようとした。顔には焦りと絶望が色濃くにじんでいる。

「ソフィア、どうしてそこまで離婚にこだわるんだ?」彼は懇願した。かすれた声なのに切迫している。「俺は薬を盛られたんだ! 君だってそうだろ! あれは俺がやったことじゃない」

私はそのもがきにつけ込み、病院のベッドで上体を起こすと、手を引き抜いた。そして一歩退いて、彼との距離を作る。

表情は冷えたまま、哀願など欠片も心を動かさない。

「薬はあなたのものじゃない、あなたも薬を盛られた――そう主張するのは勝手よ」淡々と言った。「でも事実は変わらない。実行したのはあなた。私の体内にはあなたの遺伝子情報が残っている...

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